みんなでムナカタ
スチレンボードを使った簡単な凸版の版画を共同制作する。
「板画家」棟方志功(1903-1975)の人と作品に触れる。
対象/高等部中度障害クラス 実施期間/2学期末
準備物/スチレンボード(B5)、版画資料(作品集、DVD)、
ボールペン、セロハンテープ、版画用インク、バレン、和紙
県の「版画コンクール」の最高賞「棟方賞」の「ムナカタ」とは実は人の名前なんです。
その「棟方志功」の映像をまず観ましょう。(板に顔を擦りつけるように彫り進める制作風景を流します)
私(教師)が一番好きなこの人の作品を紹介します。
華狩頌(はなかりしょう)1954年 木版 / 紙 130.5 x 159.5cm
作品集から拡大コピーし、裏面にスプレーのりでスチレンボードを貼り付けます。
それを16等分して一人1枚担当します。
太陽の光で下絵を透かして白い部分(インクをつけない部分)をボールペンで塗りつぶしていきます。
こんなポーズで絵を描くのは初めて。 あ~腕がだるい。
さて、こりゃいったいどこの部分かしらん。
16分の1だと何の絵なのか、どこの部分なのかさっぱりわかりません。
「白いところを黒(赤)ですよ、白いところを黒(赤)ですよ・・・。」
全員、終了し、16枚を合体しました。
それぞれ担当した部分にローラーでインクを付け、和紙をのせてバレンでこすり、完成です。
棟方志功はこの作品について、こんな言葉を寄せています。
「花を狩るこころおもいで板画しました。けものを狩るには、弓とか鉄砲とかを使うけれども、花だと、心で花を狩る。きれいな心の世界で美を射止めること、心を射止める仕事、そういうものをいいなあと思い、弓を持たせない、鉄砲を持たせない、心で花を狩るという構図で仕事をしたのです。」
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